6つの力!徹底追求 マーケティングの力

6つの力徹底追求
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経営者にとって「マーケティングの力」とは

マーケティングとは、未来の設計図を描く知識です。
現在の自社の製品・サービス、そして何よりも顧客のことを考えていくマーケティングは、中小企業にとって最も欠けている知識とも言われています。
専門的な言葉が多く出てくる分野ですが、本や講義で学ぶ以外にも、日常にたくさんのヒントが落ちているのも特徴です。
マーケティングの眼を持ちながら日常を観察し、現状の閉塞感を打破する考え方を身につけましょう。

 

 

 

株式会社マップコンサルタント 代表取締役 篠田泰一先生インタビュー

時代の変化に取り残されないために

2019/12/01

二条:篠田先生には、マーケティングについていろいろ伺いたいとずっと前から思っていました。篠田先生は、マーケティングの勉強会や研究会に出られていますよね。
大手企業はマーケティングがしっかりできているような気がするんですけど、いかがでしょうか。

篠田:確かに大手企業はマンパワーがあるんですよね。東京ガスの受講者さんにいまどんな仕事をしているのか尋ねたら、ガスで燃料電池の開発をやってます、と言う。ドイツへ行っていろいろ勉強したそうです。いまガスがどうこうっていうんじゃなくて、数年先の飯の種になる燃料電池。そういう投資をする余力があるんですね。
あと、バイエル薬品という製薬会社で薬の開発をやってる人にどのくらいの時間がかかるのか訊いたら、二十年か三十年でしょうね、と言われて。薬ができても安全かどうか検査してからになるから、開発した人が退職してから世に出ることもある。
目先の利益を頑張って稼いでこいっていう中で、やっぱそういうところが凄いなあというのは、過去の受講者さんたちと話している中でも実感しましたね。

二条:その辺は中小企業はなかなか太刀打ちできないですよね。ある意味役割分担させてもらわないと難しいところですよね。
中小企業の社長さんと話してると、マーケティングに理解のない社長さんから、どうしてマーケティングなんか必要なんだっていうご質問がよくあるんですけど、篠田先生はそもそもマーケティングとは何なのかとか、どうして必要なのかというお考えはありますか?

篠田:マーケティングがないってことは、船が羅針盤無しで航行するのと一緒のような気がします。情報だとかお客様だとか市場だとかっていうのを何も考えずに事業を続けるとすれば、どこに行くか分からないし、たまたまうまくいったとしても将来的には危ないというか、沈没する可能性もたくさん控えてる。

二条:なるほどね、よくアセスメント研修でもマーケティングの課題ってよくありますもんね。それはやっぱりそういう知識が必要だというか。

篠田:知識っていうのもそうですけど、やっぱり今の時代って凄く変化していると思うんですよね。カオスっていうじゃないですか。混沌っていうか、ぐしゃぐしゃっていうか。なんとかショックっていうのが起きるとぐしゃぐしゃになるんだけど、今のスピードは何なのか、戦争が起きてるわけでもないのに、あっという間にいろんなことが変わっていく。今までのマーケティングの4Pとか3Cだけじゃちょっと対応できない。それは何かっていうと、時流だとか時勢だとか、そんな気がするんですよね。
僕がファッションの三愛という会社に入社した頃、ファッションってのは凄く脚光を浴びた。そのときは非常に華やかな世界で、商品が飛ぶように売れてね。ところが三愛も結局倒産に至っちゃった。ファッション業界がどんどん倒産に至っちゃう。そういうことを目の当たりにしていると、これはもう4P3Cだけじゃなくて、時代の流れとか急激な変化に飲み込まれるか飲み込まれないかっていう、そういう時代なんだなあと思いますよね。

二条:篠田先生は、時代の流れとか時勢を敏感に何か掴むために、何か心がけていることはありますか?

篠田:百貨店の社長をしていた僕の友達も、数年前まではお客様は必ず帰ってくるっていう言い方してたんですけど、いまは通販でものを買う時代になってるじゃないですか。お店にも行かない。もう百貨店は仰々しい。かつては華やかだった世界でもそうなってしまう。
僕はよく通勤のときに新聞を買って電車の中で読んでいて、満員電車で人の顔に当たっちゃう、なんて風景もあったんだけど、今は電車の中で新聞を読んでるサラリーマンなんて誰もいなくなって。以前朝日新聞に見学に行ったときに、今後どうなるんですかって訊いたら、新聞の売れない時代で、新聞社も死活問題だって。ネットで好きな情報だけ引っ張ればいいから。昔はあり得なかった世界があり得るっていうことなんですね。それらも含めて、ぼーっとしてたら時代の変化に取り残される。

二条:そうですよね。キャッシュレスで決済したりとか。

篠田:もうわけ分かんない、種類が多岐で。AI、AIっていうけど、AIそのものは分かっても、AIがどういうふうに浸透して、どういうふうになってくのか、人は誰もいらなくなるのか、いろいろ想像してもちょっと分からない。

二条:そういう世の中の流れをどうやってキャッチするかっていうのは、篠田先生はどうされてますか。ネットニュースで知ったりとか、直接人に会って話を聞くとか。

篠田:なるべく、情報を広げるために自分の足で稼ぐっていうのはあります。

二条:体験する?

篠田:体験するっていうか、なるべくぼーっと見ないようにする。うちは16号線のそばに家があるんだけど、車を運転しながら最近道がすごく混みだしたよねってかみさんと言ってて。トラックが凄いんだよね朝から晩まで。なんでトラックが多いのかって考えると、通販で、毎日こんな小さな荷物一個を運ぶためだ、と。だから我々がマイカーで移動しようとしても、トラックで全然動けない。そうか、そういうことなんだ、と言って都内に来て目黒雅叙園行ったら、そこにAmazonの本社があるんですよね。そこにカジュアルウェアを着た若い人が、鼻高々で胸を張って、威勢のいい感じで居て。あ、こんなところに本社があって、こんなに儲かってて、そのおかげで道路が混んで…って、そんなことを考えながらやってます。

二条:日常生活でそういうマーケティングセンスを磨くには、こういうのがいいんじゃないかっていうのは何かありますか?

篠田:センスを磨くっていうのは、変化に気づくこと。最終的にどうするべきかっていうのはプロでも分からない状況なので、違いに気づくとか変化を敏感に察知するっていうことが重要なのかな。企業もそうですよね。ずっと同じことをやってて、気づいたときにはもう手遅れっていう可能性も多々ありますよね。

二条:なるほどねえ。ヒューマンアセスメント研修でマーケティングのセンスや知識を問われることもあるんですけど、今まで篠田先生がたくさんの受講生をご覧になってきて、マーケティングに関するアウトプットについて何かご感想はありますか?

篠田:マーケティングに限らず、主体性というか、自分はどうしたいとか、どうすべきかっていうのがあるかどうかで、その人の自信とか存在意義ってのは違ってくると思うんですよね。何か聞いたり、いろんな議論の中にいても、自分が何をしたいとか何をすべきだってのが固まってない人はいらっしゃる。しっかり喋れる人っていうのは、ある程度自分の中にこの判断基準を持ってる。それが正解とか不正解っていうんじゃなくて、持ってることが重要。マーケティングに限らず自分の意思を持っているっていうのはやっぱり重要だと思うんですよね。

二条:それは個々の人もそうだし、それがまとまった会社だとしても、会社はこうしていくんだとか、そういうビジョンだとか価値基準みたいなものは大事になってくるってことですね。

篠田:そうですね、それは経営者の方が編み出してきた理念ってことで。ただ理念を壁に掲げるだけじゃなくて、実際に社員まで浸透して、それがいろんな行動につながっていく、っていうのがやっぱり重要じゃないかな、と思います。

二条:なるほどねえ。でも中小企業は、やっぱりマーケティングが苦手とか弱点と言われるんですけど、多くの中小企業をご覧になった篠田先生はどうすればいいと思われますか?

篠田:やっぱりお金に関することや投資なんてのは、できることとできないことがあるのであまりそこに囚われないで、企業としての主体性、どういうふうに持っていくかっていうことのコアをしっかり持って、それに沿って着実にやっていくっていうこと。慎重に、っていうんじゃなくて、リスクテイクする時はする、守りに回る時は回る、そのバランスっていうのかな。

二条:そうですね。やっぱり危機感とか切迫感を持っていく、ということが大事ですね。
最後に経営者や中小企業の社員の皆さんに何かメッセージございましたら、ぜひ頂戴できればと思います。

篠田:企業は人なり。社員さんをぜひ見守っていただきたい。いつも言うことですけど、社員は量より質が大切です。一生懸命取り組めば、セレンディピティという偶発的ないいことが訪れるはずですので、それを信じてがんばっていただければ、と僕はお祈りしています。

二条:篠田先生、お忙しいところ本当にありがとうございました。

株式会社マップコンサルタント

代表取締役 篠田泰一先生

1951年北海道生まれ。1975年早稲田大学卒業。㈱三愛に勤務後、マップコンサルタント入社。

アセスメント研修実績:NTT日本・NTTドコモ・NTTファシリティーズ・NTTコミュニケーションズ・東京ガス 小田急百貨店・JR貨物・電通東日本・日立製作所・日本生命・バイエルグループ・三菱ビルテクノサービスなど。

鋭い観察眼と芸術的な言語化は、実績のとおり多くの大手企業から高い評価を得ている。

 

 

ピックアップ!アプリの機能

目まぐるしく変化していく今の時代、顧客や市場の流れを読むことができなければ、事業を継続させていくことはできません。
このアプリの「マーケティングの力」は、10ヵ条を読んで心に留め置き、自社を見つめ直し、他社や顧客の動向をより強く意識することで、経営者に必要なマーケティングの力が自然と身につくように設計されています。常に身近にあるスマートフォンで、忘れないうちに書き込み、時々読み返すことが大切です。
未来の設計図を描く知識を、日常から見つけ出していきましょう。

気になったタッチポイント

タッチポイントとは、電話応対や名刺、カタログ、ホームページなど、お客様と接する部分のことです。
自分がされて「いいな」と感じたことは、自社に積極的に取り入れていきましょう。第一印象で好感を持っていただければ、その後のお付き合いも気持ちよく進められるもの。優れたタッチポイントは、大切なお客様へのおもてなしの一つです。

マーケティングミックスシミュレーション

商品開発のためには、常にターゲットを意識しながら製品・価格・販売場所・販促方法を考え、マーケティングの全体を設計しなくてはなりません。
マーケティングミックスシミュレーションは、常に全体の状況を目にしながらそれぞれの項目にどんどん書き込んでいくことができます。頭の中を整理しながら、アイデアを現実に近づけていきましょう。


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